近い将来、検索データで景気予測が可能になる

スマホやタブレットが普及した今では、どこか行くときは「ルートを検索」、出先で何か食べる時は「お店を検索」、本屋にいったら「レビューを検索」。「検索」というのが生活の一部になってきたんじゃないかなぁ、とか思います。

ビッグデータとは

最近流行のビッグデータ。何なのか、ちょっとばかり簡単にご説明。

一人一人の検索は、それぞれ興味・関心事に基づいているキーワードで検索しますよね。
これから梅雨に入りますが、お弁当男子やお母さんはいかにお弁当を痛めないようにできるか「食中毒 お弁当 予防」という感じで探したり、そのお弁当が傷んでしまってお腹を壊してしまったら「食中毒 症状」と検索するかもしれません。
つまり、こういったキーワードを集計すれば、実際に病院で患者として来院カウントされてからの統計数字よりも、もっと早くに流行をキャッチできるようになります。
ざっくりとした例えでしたが、こういったキーワードが集まれば、社会や生活をリアルタイムに映し出すばかりではなく、予測にも活用することができるんじゃないか、というのが大体のビッグデータの定義です。(間違っていたらどうしよう)

今回注目するのはYahoo!の景気指数

この4月にYahoo!が発表した「Yahoo!JAPAN景気指数」も、検索データから景気の現状をいち早く把握できるのではないかという考え方に基づいています。
しかし、景気に関わるキーワードとは一体なんなのか・・・。
調べてみたところ、Yahoo!の景気指数の開発は過去の景気指数、具体的には内閣府の「景気動向一致指数」と検索ボリュームとの相関で検証し、指標として使える言葉をピックアップしている。ということでした。

景気に関わるキーワード

「ターニングポイント」や「ショートヘアカタログ」などが景気上昇時に、
「帝国データバンク」や「履歴書」などの言葉が景気下降時に増えるとか。
ショートヘアは単純に最近のトレンドとしてあるだけかもしれませんが、成る程といった感じ。

そういったキーワード検索語から算出したものと、実際の内閣府の景気動向一致指数を照らし合わせたデータがこちら。

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政府が景気指数を発表するとニュースとなり、株価を動かすこともあるそうで、
各省の連絡報告などを挟んでから公表するということで、時間がかかってしまうのが問題でしたが、このYahoo!JAPANの指標はほぼリアルタイムで算出が可能だとか。
景気の予測といったところでは、未だ開発が必要になるかと思いますが、政府指標の発表に先駆けて、景気の現状把握が可能になるということは、トレーダーや皆さんの注目を一気に浴びそうです。

ちなみに

海外では、検索キーワードだけではなくTwitterの内容による流行予測についても開発が進められています。
アベノミクスではないですが、経済や株価は感情で動くこともありますが、ツイートの多くは感情を含んだワードが豊富なので、今後Yahoo!が所有しているビッグデータにツイートデータが入っていけば、さらに景気指数の精度も高くなるのではないでしょうか。