もう何年も前からホームページ制作でのリース商法は悪徳商法化されつつあるのですが、今だにこの手のリース商法に関してのご相談が絶えません。
中小企業庁でもアナウンスされているのですが、なかなか一般認知までに至っていない様子。
少しでも注意喚起が届くといいなぁと思いながら、綴ってみます。
そもそもなんですが法律上、サイト制作でリース契約を締結することはできません。
制作をする上で必要なソフトやパソコン(自社サーバーなど)の機器をリース契約対象にしているようです。
サイトはあくまで、サービスで作成されていることになりますね。
「リース契約 ホームページ」で検索すると、「ホームページリース契約は詐欺です、悪徳商法!」という方も大勢いらっしゃいますが(勿論仰るとおりなんですが)、厳密にいうとリース契約上は何の問題もないんですよね。
去年、大阪裁判所で(初?)勝訴判決がでましたが、リース契約のほとんどが勝てない理由がここにあります。
契約後の解約は、クーリングオフ制度の8日を過ぎてしまうと対象外。
2年ほどは続いたものの、その翌年経営不振に見舞われてリース解約するとしても、中途解約の場合、残債のほぼ全額を支払う義務があります。
たとえどんな理由であっても、支払わないと契約不履行で、逆に訴えられてしまいます。
いかにも~な悪徳業者ではないから判断がつきにくい部分も
大体、営業文句が定型文化している部分はあると思うのですが、ざっくりこんな感じ。
「ホームページを安価で作成し、毎月の更新もご対応致します。」
「問合せや受注を増やすため、毎月SEO対策をしていきます。万全の形でリニューアルしませんか?」
「誰でも簡単に更新できる独自システムを採用しています。」
「業界最高水準のSEO施策や検索エンジン分析ツールを構築します」
「今、パソコン無料キャンペーンでプレゼントしているんです」
などなど。
資料もキレイにまとめられており、もっともなことがやんわり書かれてあったりするので、わかった気になってしまう。憎いところです。。
被害に遭われたお客様曰く、営業の方の印象もすこぶる良かったらしく
「あんなに人当たりが良くて、懇切丁寧にサポート・説明してくれたのにまさか・・・」とかって方もいらっしゃいました。
心境を考えると非常に複雑です。。
なんで悪徳なのか、その理由:ぼったくり
色々頂いている話をまとめると以下のような感じ。
- 契約期間:月額2,3~5万円/5年~15年
- リース契約の内容:制作に必要なソフトやパソコンを貸出
- ページ内容:6~30ページ相当(内容に付随して、SEO対策や更新などが入ってますが、契約書自体には記載されていなかったりします。サービス部分は契約書に記載しないんですかね。そりゃそうか)
最安値で計算したとしても、5年で120万円支払うことになるのですが、リース契約内のソフトやパソコン費用を差し引いたとしても、かなり高額な契約になります。
中には、コンテンツが8ページ、メールフォーム1ページ相当の内容で計150万円相当。
6年前に10年のリース契約をしてしまい、未だテーブルコーディングで作られたサイトで、契約期間残り4年が過ぎないと、リニューアルもデータ譲渡もできない。
大体、ご相談の内容が
「担当者に更新をお願いしてもなかなか反映されない」
「SEO対策をしているはずなのに、全く上位表示されない」
という方の半分は、リース契約をされていました。
そもそも担当者が毎回違う(担当者が毎回退社している可能性?)とか、
ソースをみていると、ほとんど更新されないままの放置であったり、更新システムが入っている気配がなかったりで、メンテナンスも更新も対応していない、ずさんな管理体制の中にあるサイトばかりでした。
(勿論、中にはうまく業者と付き合っている方もいらっしゃいましたが)
サイト制作会社の選定は慎重に
色々と注意勧告をされている方もいらっしゃるのですが、あんまり書くと、それはそれで良心会社の迷惑にもなりかねなかったりするんじゃないかなぁと思ったりするわけで。(小心者です)
一番の注意事項としては
サイト制作を依頼しているのにもかかわらず、契約内容のメインが機器の貸し出しとなっている会社は、やめましょう。
というところでしょうか。
このようなリース契約にひっかからないように、みなさんご注意を。